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法華七喩 衣裏繫珠のたとえ

法華七喩 衣裏繫珠のたとえ

衣裏繫珠のたとえ

法華経には『法華七喩(ほっけしちゆ)』という七つのとたとえ話があります。お釈迦様が私たちに法華経の教えをわかりやすく説くために、七つの話にたとえられました。

今回はその中から「妙法蓮華経五百弟子受記品第八」の『衣裏繫珠(えりけいじゅ)のたとえ』というお話です。
ある時、諸国を放浪していた貧人(成仏できないとされてきた人たち)がいました。旅の最中、貧人は旧友(過去の仏)と出会い、酒(煩悩)を酌み交わし、気がつけば眠ってしまいました。旧友は貧人を気にかけ、いざという時に役立つようにと、高価な宝珠(法華経)を貧人の衣服に縫い付けました(下種)。次の日、貧人は旧友が眠っている間に席を立ち、再び旅へと出かけていきました。

それから時は経過し、貧人は旧友と再会(インドて生誕したお釈迦様)することとなりまし。旧友は、「衣服に綣い付けた宝珠は役に立ったかい」と尋ねましたが、貧人は全く気づいておらず、そこで衣服を確認した所、宝珠を見つけ、その後は裕福な生活(成仏)を送ることができました。

誰もが備えている宝珠

このたとえ話は、これまで成仏が叶わないとされてきた者が、実は過去世において、すでに仏による成仏の種を受けているにも関わらず、煩悩等の影響によってそれに気づいていなかったことをたとえたものです。

法華経は、全ての衆生か本来「ぼさつ」(成仏確定者)であることを説いた究極の教えです。宝珠があることに気づかなかった貧人のように、私達も情報過多の時代を生きる中、正しい教えを一途に信じることかできない存在です。そんなはかない存在である私達でも、このたとえに説かれているように、必ず仏になることができることを、約束されていること自覚し、お題目の信心に励んでいきましょう。

参考 法華宗教化センターリーフレット「咲かそういのち」2019夏号

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